今年の流行語大賞に一言-今熊野後援会ニュース掲載コラム

 日本共産党今熊野後援会では、12年前から毎月後援会ニュースを発行しています。私も毎号欠かさずコラムを書いているのですが、毎年12月には、その年の流行語大賞ベストテンから1年を振り返るコラムを書くことにしています。

 ということで、以下、全文引用・紹介させていただきます。

今熊野後援会ニュース 2022年 12月号 原稿
 2022年ももうあとわずかです。毎年、12月には、その年の流行語大賞受賞作で一年を振り返りながら作文をするのですが、今年の受賞単語10語を見て愕然としました「今年は流行語大賞は使えないなあ」と。そのぐらい選考語がひど過ぎる。
 まず年間大賞が「村神様」だそうです。。。なんですか?それ? ヤクルト村上選手の活躍は知っていましたけど、「村神様」なんて流行語、初めて聞きした。ホントに流行っていたんですか?去年の「二刀流/ショータイム」は納得できましたけど、去年に引き続き野球から選んどいたら文句は言われないだろうという腰の引け方です。つい最近では「集団的自衛権(2014年)」とか「忖度(2017年)」など、政治用語が大賞を受賞することは珍しくなかったですし、入選10単語の中で、2~3語は政治部門から、同じく2~3語は社会問題から、ノミネートされたものです。
 今年もいちおう、政治部門から「国葬儀」と「キーウ」、社会問題から「悪い円安」と「宗教2世」、の2語づつ選ばれてはいます。が、なぜ「国葬」ではなく、「国葬儀」(=政府が使っている用語)をわざわざ選ぶのか?とか、「キーウ」じゃなくて「ウクライナ侵略」、「悪い円安」ではなく「物価高騰」とか「アベノミクス失敗」、あと「統一協会」は新語じゃないなら「国際平和統一家庭連合」とか、それぞれ「なんでド直球で攻めてこないのか?」とモヤモヤ。あえて少し婉曲的な表現の単語ばかり選考された今回の結果には、本当にがっかりさせられました。
 私が毎年、新語/流行語大賞の話題に注目してきたのは、古くは「セクシャル・ハラスメント(1989年・新語大賞)」のような、「新しい言葉の発明」が、時に社会を変える力を持つと考えており、新語大賞はその「発明された新しい言葉」に注目を集めさせることで、社会を前向きに変える力を後押しする役割は果してきたと評価してきたからです。今回はダメでしたが、来年以降はまた世相を鋭く切り、権力者に忖度することなく、「言葉の力」で社会に影響を与える役割を果たしていただくことを期待したいです。
 そして私自身も、演説や宣伝物の原稿などについて、「言葉」が持つ力を最大限に引き出すべく一つ一つの言葉の選択に魂を込めて、練り上げていきたいと思います。-「言葉」には、社会を前向きに変える力があることを信じて。