web2.0はCGM(消費者メディア)から、VGM(有権者メディア)へ発展するのか?


CGMマーケティング 消費者集合体を味方にする技術
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 久しぶりの「本が好き!」 の企画です。
 選挙期間中、イロイロ考えながら結局結論が出ていないわけだが「消費者参加型メディア(コンシューマ・ジェネレーテド・メディア)」について、教科書的に網羅・解説したこの本は、ネットの「今と未来」を知る上で非常に有用な本だと思う。

 消費者(コンシューマー)から発信される情報を、有効に活用する仕組みを整えることがCGM(Consumer Generated Media)の本質なんだと言うことが、この本を読むことでぼんやりとだがイメージできた。
 翻って、有権者(ボーター)から発信される情報を、政策に取り入れていく仕組みを整えるというのが政党・政治家の役割であり民主主義の本来のあるべき姿だ。

 だとしたら、CGMの手法がビジネスにとどまらず、政治の世界にも影響を及ぼすようになっていくのは時代の流れなんだろうなぁなどと、読みながら強く思ったしだい。名付けてVGM(Voters Generated Media。コバコバが勝手に作ったwww)

 元ライブドア副社長で、金儲けのことしか考えてなさげなこの本の筆者でさえも、この本の最後の章の締めくくり部分にごくごく短い文章ではあるが「市民運動とCGM」と題して、民意を政治に反映させる手段としてのCGMの可能性について書いている。

 VGMの可能性として、政治家がブログを開設してコメント欄で意見を受け付けるとか、ネット投票で世論調査をするとか、そういう端緒的な動きはいくつか例示できるが、たぶんそれらの使い方ではインターネットの可能性を組み尽くせているとは到底いえないと思う。
 もっと壮大な仕掛けを伴った民意集約・発展装置としてのインターネットの活用はまだまだこれからの課題だ。
 いつまでも有権者に働きかける手段が宣伝カーとビラと電話かけだけという時代が続くとは思えない。ビジネスでの活用事例も研究しながら、将来にそなえるべきだと考えさせられた。
 そのためにいつでも読み返せるように本棚に置いておきたい1冊である。

 まぁ、1890円(税込)はチョット高すぎるけどなwww

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