こういうノリは嫌いではないのですが・・・

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市民しんぶん

 今日、投函されていた京都市の「市民しんぶん」がこれ・・・

 どうみても新築マンションの広告チラシです。「伝統と革新が融合する」のキャッチコピーも、いかにもマンション・ポエムっぽい。立地の良さを前面に猛プッシュしてるところとか、建設予定地に立ち上る「謎の光の柱」とか、、、右下の「※広告ではありません。」の注意書きが無かったら、本気でマンション・チラシと見間違えて古紙回収ボックスに直行するレベルのクオリティーです。

 マンション・チラシ大好き人間としては、これ作ってるときにいっぱい参考資料見たんだろうなぁとか、打ち合わせで「ここの『3分』のところの文字、赤くしましょうよ!」とか意見出し合ってる風景を想像して「楽しそうに仕事してんなぁ、、、」と。正直、羨ましいです。

 しかし、このしんぶんで紹介している京都経済センターについては、新築・移転そのものについて議会でも賛否両論の議論のあった施設です。入居予定の中小企業団体が40ほどあるのですが、その多くが現在入居している、京都府・中小企業会館と比べて家賃が3倍ぐらいに上がる問題もあります。そもそも中小企業会館を現地で耐震補強できなかったのか?とか、イロイロ議論があったわけです。
 また、マンションチラシというモチーフについても、門川・京都市長が「新景観政策10年の見直し」「市内中心部の高さ制限の規制緩和・新築マンション建築への誘導」を打ち出しているタイミングである & 四条室町という立地がまさにそのマンション建設を誘導するエリアの近くである。 という問題があります。

 市民しんぶんという、すべての市民を対象にした市民サービス=情報提供媒体で、門川市長の施策を、陰に陽に持ち上げるような広報というのはいかがなものかと感じました。もっとストレートに言えば、市長にヨイショして評価をしてもらおうという下心が垣間見えて、不快です。

 オーソドックスな広報に戻せとは言いません。最近の京都市の広報には「もっと多くの市民に読んでもらえる、読んで楽しい広報にしたい」という、意気込みも感じていました。今回の広報もその延長線にあるということは理解できます。しかし、そこに公務員としていちばん大事な「公平性・公正性」の視点があったか?門川市長の施策に反対する、党派・市民もいるのだという当たり前の事実を踏まえてつくっているのか?という疑問もわいてきました。