粟田小学校跡地のホテル化計画はどう考えてもおかしい。

f:id:kobakoba3:20190327212343j:plain

旧白川小学校(元・粟田小学校)跡地

 写真hは、三条通り沿い、三条通平安神宮に通じる「神宮道」に面する立地にあった、元・粟田小学校です。

 粟田小学校の沿革は以下の通り

明治2年 下京第二十五番組小学校として開校
昭和22年 京都市立粟田小学校と改称
昭和44年 創立100周年
平成16年 3月31日 創立135周年をもって閉校。有済小学校と統合し、白川小学校として開校
平成23年 東山区北部7小・中学校が統合して東山開睛館

 粟田小学校が統廃合で白川小学校になったのが15年前、そのとき建てた校舎を7年しか使わずに8年前にさらなる統廃合をしてます。
 そして今回、この校舎をまたぶっ壊してホテルにするというのですから驚きです。

f:id:kobakoba3:20190327213742j:plain

 開発事業者は、住友商事。誘致するホテル・チェーンは東急ホテルズとのことですが、142年の歴史を誇る小学校をつぶしておいて、その活用方法が、地元住民が絶対に利用することのない「宿泊施設」というのはどう考えてもおかしいです。

 思い起こせば、清水小学校をホテルにするときには「歴史的な価値があり、地域住民から愛着を持たれている立派な校舎を、耐震改修をしながらその外観を保存するため」という大義名分が一応ありました。が、こっちの計画にはそんな大義名分すらありません。

 粟田学区の子どもたちは、市バスに乗って五条まで通学しています。バス停数で6~7つ分の距離を、通学専用のスクール・バスすらありません。建てて7年しか使っていない建物を解体し、子どもたちに負担を強いてまで強行した学校統廃合の結論が、東京資本の巨大企業に「どうぞ、観光ビジネスで儲けてください」ですか・・・ちょっとひどすぎませんか?

 住友商事のプレスリリースでは、地域住民のための「コミュニティー・スペース」を確保するとして、下図のようなイメージパースをホームページに掲載していますが、、、

 

 開発構想概要看板によれば、地域交流施設のための敷地は1600平米。テニスコートギリギリ2面分の面積しかありません。このイメージパースは明らかに縮尺がおかしいです。

 京都市は「地域住民の代表と合意した」と言って、結論だけを押し付け、責任を住民の代表に押し付ける態度です。この地域住民の代表を巻き込んで、学校統廃合も跡地活用も市長の思い通りにすすめるやり方が、弥栄の漢検協会・清水のホテル・貞教の二本松学園・そして今回の粟田のホテルと、連続でやられてます。東山区は、野党の東山区選出議員がゼロなので、やりやすいんでしょう。それにしても、ちょっとやりたい放題で、あまりにひど過ぎます。

 跡地活用が決まっていない小学校跡地が、私の地元・元月輪小学校をふくめ、まだあと4つも残っています。今ほど、東山区にも野党の議席が必要だと痛感している時はありません。なんとしても勝たねばなりません。